松の玉(アカマツ)をお客様が去年貰って焚こうとしていたので、
十分乾燥させてから少量ずつ焚き付けに使ってください
とお願いしました。
日本の松は油分が多いので、火力が強くていいのですが、住宅地で焚くには油が多い分、黒い煙が出るし、煙突も汚れやすいので、住宅地で沢山焚くのはオススメはできません。
毎年煙突掃除をするお客様ですし、普段から十分に乾燥した薪を使っていらっしゃるので、上記のように少量ずつ焚き付けに使うっていう程度ならむしろ火付きもよいので良いとおもいますが、
見るからに油が多く煙突が汚れそうなアカマツの玉を見て、話を聞いておいて、
後で
お客様が煙突が詰まりました
とかなったら、
関わってる者として責任を感じてしまう
ので、
最低限の忠告をしておいた次第なのですが、
まず松にかぎらず、水分の多い薪は煙突を詰まらせる原因になります。
皮付きの薪を1年で焚くと、詰まる事があります。
皮の部分からは、乾燥が進まないからです。皮付きの丸薪は2年乾燥をオススメしたい。(太さによるけど)
樹種については煙突掃除をちゃーんとしていれば、松でも杉でもヒノキでも、本当はストーブで全然焚けます、そもそも薪ストーブの使われる頻度の多いヨーロッパで焚かれているのは、ヒバとかモミとかの針葉樹ばかりだからです。
なので、「このストーブでは針葉樹が焚けます」とかいうストーブのうたい文句は、よくよく考えてみると
ちゃんちゃらおかしいセールスコピー
だったりする。
広葉樹しか焚いちゃダメなんて思われている日本の薪ストーブユーザーが多いんですが、
車でいうと、
レギュラーガソリンで十分な普通車にハイオクガソリンをひたすら入れているようなもの
です。
まあ、針葉樹に比べ、広葉樹のほうがヤニがない分煙突は汚れにくいのは確かなんですけど。
実をいうとそういった考え方でずっとかたくなに広葉樹だけ焚き続けて18年掃除をしていないオーナーさんがいて、むしろ煙道火災をおこしていないのが不思議なくらいだったんですが、もしかしたら断熱二重煙突で、ずっと十分に乾燥した広葉樹を焚き続けたから事故が発生していなのかもしれないって思いました。
さすがにそれを知りつつ放置出来ないので煙突掃除の必要性を伝えて、いま見積もりを出してあげていますけど。トップがタールだらけでとんでもないことになってるかもしれませんし(ちなみに僕はいまのところ煙突掃除業務は行っておりません)
すいません結構脱線しましたが、お客様のところにあった大量の松は、割って十分乾燥した者以外は、僕が玉で回収して、実家の焚火で使ってもらう事にしました。
まあ、結局のところ、相談うけてから、無茶しても大丈夫的な事を助言しておいて、そのとおりやったら火災になったとかそういった事がおきないように、必要以上といったら悪いかもしれませんが、安全な方法をお伝えしております。